お寺Q&A
 お寺や仏事など、色々な疑問にお答えします(できる範囲でですが)
 Q 祈願や供養を受けるには?
 A お電話で結構ですので、日時の予約をいただけると幸いです。
というのも、出向法務(盆棚行や法事・葬儀など)で寺に居ない場合、折角お越しいただいても、後日改めてということになってしまいますので。
 Q 予約の際は内容とかも必要ですか?
 A 簡単な内容、例えば「交通安全」とか「厄除け」とかはお聞きいたします。後は、お名前と連絡先だけお尋ねいたします。それ以外の細かいことについては、窓口にお越しいただいた際に、祈願申込書をお書きいただきます。
 Q お寺の受付時間は?
 A 当山は、本堂・寺務所午前9時から午後5時まで開いております。
お守り・お札・朱印などは、この時間内でしたら、いつでもかまいません(朱印に関しては、書ける者が不在の場合、別紙のものをお渡しすることになります)
御祈願は午前9時から午前中を原則としておりますが、可能な限りご要望にお応えできればと思いますので、お問合せください。
 Q 祈願や供養の金額は決まっていますか?
 A 一応決まりがあります。予約の際にお尋ねください。
 Q 熨斗袋については?
 A 祈願や供養で窓口にこられる場合でしたら、特に熨斗袋に入れる必要はありません。そのため、窓口に於いては熨斗袋等の準備はしておりません。
もし、熨斗袋をお使いになられる場合は、「祈願は紅白」「供養は白黒」「御布施」と書いていただければ結構です。
 Q 領収書って発行してもらえますか?
 A お申し出いただければ発行いたします。 
 Q 問合せは電話でもよろしいですか?
 A お電話でかまいません。ただし、費用等に関しては匿名の問合せには応じておりません。
 Q 安産祈願日が決まってますが、その他の日には安産祈願できないのでしょうか?
 A 毎月一日(一月は二日)が安産祈願日となっておりますが、この日は午前9時から午前11時まで予約なしで、安産祈願を受け付けてますという意味です。ご都合上、他の日時がご希望でしたら、ご予約いただければ任意の日時で祈願いたします。
 Q お札を受けました。どちらに祀ればよいのでしょう?
 A お祀りしやすい場所でかまいません。方角なども任意で結構です。ただ、画鋲や釘などで壁に打ち付けるのはあんまりよくありません。(テープ貼りは可)
(但し、方角除災など祀る場所が決まっているものもごくまれにあります)
 Q お札を仏壇や神棚に祀るとケンカして良くないと聞きますが?
 A 宗派によっても考え方が違うのですが、当山の宗派の真言宗は特に問題ないと考えます。というのも、すべての存在が大日如来より分化化身したものであるから、大日如来同士がケンカしているという、ある種ナンセンスな話になってしまいます。人や動物がケンカするのは煩悩により菩提心が深層意識の中に隠されてしまってるが故の結果です。お札などは純粋な仏もしくはその力として開眼されているものですから、間違ってもケンカしたるするということは無いと解釈いたします。(他宗のお札などを全否定される宗派の方もおられますから、お札を受ける際はその部分に注意が必要です)
   
 Q よく「檀家さん」って言われますが、どういう意味ですか?
 A 檀家さんとは、お寺やその宗派に帰依をして、維持運営などにもご協力いただいてる方々の事です。
 Q 葬儀をお願いしたら、檀家にならないといけないですか?
 A 当山では檀家になることを強制いたしません。ただ、非檀家の場合、百か日以降のご自宅への出向は盆、法事ともにいたしません。尤も、日時のご予約をいただき、お寺にお越しになられる場合は通常法務として受付いたします。
 Q お寺の人員構成はどうなってますか?
 A お寺は以下のような人員構成になります。
    住職
    寺族・・・住職の親族
    法類・・・住職もしくは、その寺の同門もしくは縁の深い僧侶
    代表役員・・・お寺の代表者。普通は住職が務める
    責任役員・・・お寺の議決機関を構成する総代
    法類総代・・・お寺の法類が務める総代
    檀徒総代・・・お寺の檀徒の代表となる人
    信徒総代・・・お寺の信徒の代表となる人
以上になります。これらはすべて本山の承認を受けて着任します。代表役員は加えて法務局へ登記する必要があります。
 Q 檀家を辞めることはできますか。
 A お寺に届け出ていただければ可能です。届け出ずに勝手によそのお寺に入檀される方もおられますが、そういうズボラな行為をする人は、次のお寺さんに見抜かれて信用されないです。
 Q 「坊主丸儲け」っていいますが、坊さんは税金も何もかからないのですか?
 A お寺は基本的に宗教法人ですが、その宗教法人の宗教活動による収入と、境内およびそれに付随する建物は確かに課税されません。ただし、土地などの不動産で、お寺の運営に必要と認められないものや、飛び地などはきっちり固定資産税はかかっております。お寺でも宗教法人ではないお寺はすべて課税されます。あと、印紙税などもありませんので、寺の領収書に収入印紙は添付しません。消費税も預かることはありません。但し、お守りやお札を仕入れる際、消費税はとられます。法人税もありません。ただし、通常の利益法人のように「○○が新発売」だの「今なら○○が○割引!このチャンスを云々」というような利益追求宣伝広告が出来ないところが、税制面で違っていると習ったことがあります。
さて、「坊主丸儲け」の坊主についてですが、僧侶はお寺から給料をいただくという概念ですので、サラリーマンと同じく当然課税されます。個人的な事業を行ってももちろん課税されます。市県民税も普通どおり支払います。扶養家族の概念も一般サラリーマンとなんら変わりはありません。ただ、違うのは税務監査で、これは宗教法人と同時に代表役員の通帳の中までチェックされます。税理士を雇える余裕のあるお寺ってそうザラにはありませんので、だいたいは代表役員が経理を行っており、細かいところまでチェックが入り、使途不明金などがあれば即座に代表役員に課税されます。檀家さんの御布施なんかを誤魔化そうものならすぐにバレてしまい、課税という制裁と信用をなくすという制裁のダブルパンチをうけることになります。「丸儲け」というほど坊主は儲かりません。
 Q お寺の本堂や仏壇なんか金ピカだったりするけど。仏教って質素を旨とするんじゃ?
 A お釈迦さまの時代は今で言うお寺のことを「精舎」といって、その土地の有力な商人や豪族などが財をこらしてお釈迦さまの言われるようにしつらえました。中には、床一面金貨を敷き詰めさせたこともありました。そういう意味からすると力のある相手には容赦が無かったということです。話がそれましたが、お寺の本堂と各家の仏壇の関係性というと、今のような高速交通網が無い時代、お寺に参ろうにもままならなかったことから、お寺の本堂の代わりとなるものを作り自宅に安置してお参りするとしたのです。それ故、仏壇は信仰する宗派のお寺を模したものとなるわけです。そうすると肝心のお寺の本堂はというと、宗派によって違うのですが、基本的にその宗派の本尊の世界を具現させるべくのつくりとなります。例えば、よく浄土真宗のお寺の本堂が金箔が多いと言われてますが、阿弥陀浄土を顕しているからでして、派手だとか贅沢だとかいうわけではありません。真言宗でも西側は黄色をい配しております。当山の本堂は金はあまり使っておりませんが、別に質素とかいうわけではなく、大日如来の世界観がそうであるからです。つまり質素という言葉は煩悩世界の衆生に課せられた戒めであり、仏の世界観を顕すことに対して使うべき言葉ではないということです。
   
 Q お寺のお参りの仕方を教えてください。
 A 基本的に本堂の前に行き、鰐口を鳴らして手をあわせます。ろうそくや線香を焚く場合は、鰐口を鳴らす前に行っておきます。
お堂内に於いては、先にろうそく、線香をつけて、リンを鳴らし手を合わせます。
帰り際に鰐口やリンを打ってはいけません。(俗に言うピンポンダッシュになります)
くだけた言い方をすると、ろうそくは道を照らす灯り(法灯明)、線香は手土産(布施)、鰐口やリンを打つのは呼び出し(仏様にこちらを意識していただく)、手をあわせる(仏様と対峙する)、とこの段取りで進みます。
        
鰐口                    リン
 Q お参りする際、読経や御真言をあげなければならないですか?
もし、あげるとすればどういったものがいいでしょうか?
 A 読経や真言のお唱えは任意です。ただ、読経する場合は読んで字の如く、そらんじることなく本を読んでください。真言は逆にそらんじてお唱えするほうがよいでしょう。
真言宗のお寺では読経ならば「般若心経」が一般的です。真言はそのお寺の本尊の真言がわかればそれでいいですが、わからなければ本尊の名前の上に「南無」をつければいいです。例えば「南無観世音菩薩」だとか「南無不動明王」だとかです。あわせて、宗祖宝号として「南無大師遍照金剛」とお唱えするのもいいです。(ご宝号は真言宗寺院に限ります)
 Q 釣鐘って撞いてもいいんですか?
 A お寺によって釣鐘が自由に撞けるところもありますが、当山は除夜以外通常は撞けません。撞けるお寺での話しになりますが、最初に撞くのがいいでしょう。帰り際に撞くのはよくありません。あと、早い連打はいけません。その昔、釣鐘には時を知らせるのともうひとつ、山火事などの大火災や災害の時の避難を促す為の早い連打がありました。遊びでやってしまうと大変なことになることがあります。
 Q お寺で拍手(かしわで)を打ってはいけないのですか?
 A 当山(真言宗)の考え方では、打ってもかまいません。私たちの作法に拍掌(はくしょう)というのがありまして、小さくふたつ打ち、大きくひとつ打ちます。尤も、あまりバンバンと音をたてて行うものではありません。
 Q 参道の歩き方は何か決まりがありますか? 
 A 他の参拝者の方々の迷惑にならなければ特に決まりはありませんが、強いて言うならば左側通行です。これは頭上から見た場合、時計回りの動きになります。諸説ありますが、宗祖弘法大師が四国八十八箇所を時計回りにまわったことから、左側通行としたというのを聞いたことがあります。
   
 Q 坊さんは肉食が禁じられているのですか?
 A 禁じられておりません。少なくとも仏教に於いてそのような戒律があるとしたら、お釈迦さまの食に矛盾がでます。お釈迦さまはチュンダのお供えした豚肉を食されております。お釈迦さまの入滅のきっかけとなったことが、後に戒めとして言われたのかもしれませんが、実のところは保存方法や輸送方法が無かったため、僧坊では扱いきれなかったのだと考えられます。尤も私は戴きますが、禁じてる方は食べなければいいと思います。
 Q 坊さんはお酒を飲んでもいいの?
 A 節度を持って、世間一般と同じように嗜むことはいいと思います。ただし、二日酔いになったり、ヘベレケという状態で醜態をさらすといったことは慎むべきでしょうね。
「般若湯」(はんにゃとう・智慧の水)なんて言い方したりしますが・・・。
 Q 坊さんは結婚してもいいの?
 A 私(住職)はかまわないと思います。家族を持つからこそ、家族の問題を僧侶の目から見ることができると思うからです。
 Q 出家や得度って言うけど、形式的なものになってませんか?
 A 日本に於いてはそうかもしれません。だからといって簡単に僧侶になれると思ったらそれは甘いです。
   
 Q お寺で結婚式ってアリですか?
 A 仏前結婚式というのがございます。当山でも一応は可能です。
 Q お寺で葬儀は出来ますか?
 A 葬儀社の会館を使わず、当山で行うことは出来ます。(葬儀社のアシストは必要ですが)
お葬式で坊さんは何をしているのですか?
A  真言宗に於いては、得度・受戒・印可を行っております。
 (1)得度・・・僧侶として出家したという証
 (2)受戒・・・戒律を授けます。これにより戒名というものが受戒の証として授けられます
 (3)印可・・・秘印を授かる許可を与えて、改めて秘印を授けます
真言宗では、これらを受けて仏の修行を始めることになるわけです。
Q  お葬式をしなかったら、成仏出来なかったり、迷ったりするのですか?
 A もししなかったとした場合、仏様がかわりにやってくれていると思います。ただ、生死の区切りとして宗教的に必要なことですし、故人を偲び今生での別れを受け入れる為には、それなりの時間ときっかけが必要かと思われます。お葬式というのは宗教的な部分とは別に、そういった役割も併せ持つ儀式だと思います。 
葬式なんか、しなきゃいけないのですか?
A  日本の仏教者である以上、私はしなくてもいいとは言えません。ただ、気持ちのこもってない葬儀もどきは誰の為にもなりませんので、 そういう心持ならばご自由になされればいいと思います。
 Q 色々な事情でお墓が建てられないのですが。
 A 当山には合祀塔がございます。お問合せください。
 Q 永代供養は受け付けてますか?
 A 受け付けております。
 
 Q 先祖が怒って祟るって言われますがホントですか?
 A 先祖に対して何かやましいことがあるならば、後ろめたい気持ちから自分自身で悪い事象を招くかもしれませんが、先祖って仏としての誓願を叶えるべく行を行っているので、不心得な末裔に対してチマチマ罰を与えたりするほどヒマではありませんし、それほど度量が狭いわけでもありません。強いて言うならば「ほったらかし」にされるだけです。もし、宗教者が先祖のタタリだのと言っているのならば、不心得な末裔に対しての戒めか、もしくは行というものを経験したことのないインチキかどちらかでしょう。仏教者は戒めを説く側にまわらねばと思います。
 Q 幽霊ってホントに居るの?
 A わかりませんが、いつもと同じ場所で違った気配なりを感じることはあります。そんなときは仏様として近くに居るのかもしれませんね。
 Q 悪霊って居るの?
 A 「現世に恨みを持った人が亡くなって、その魂が悪霊となって、人に災いをもたらす。」なんて話を聞くことがありますが、魂になってはじめて使うことが出来るようになる特殊能力的なものはちょっと理解できません。尤も、そのような存在を衆生を救済するという請願をもった仏様がほったらかしにしておくわけがないと思いますが。
 Q 地獄ってあるの?
 A ダイバダッタというお釈迦様のいとこにあたる人が、仏陀に傷を負わせたということで無間地獄に堕ちたといわれておりますが、戒めのための方便であると思います。
 Q 悪霊払いってやってますか?
 A こちら側の都合で悪霊に認定されてしまった存在を、一方的に追い払うのは、悪玉病原菌や害虫を駆除するのとは違う気がします。もし、悪霊払いといった依頼を受けた場合、その魂の成仏を願って供養させていただくと思います。
   
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