2005/10/2
ナレーター:今日は私がやらせていただきます。作者もK様もお休みですので、心置きなくやろうとおもいます。それでは今日の題目は
今は見れない懐かしのアタッチメント
・ストリングスベンダー:テレキャスターに付いていたもので、ブリッジ後方に回転するノブをつけて、そのノブに2弦ないし3弦を通す。そのノブはネック側の可動式ストラップピンと連動しており、そのストラップピンを動かすことによってノブが回転し、1音ベンドアップすることが出来るというもの。とあるギタリストの考案したもので、一時期国産のテレキャスターのコピーモデルに搭載されたが、あまりの意味のなさと誤動作の多さにお蔵入りしてしまった。
・スローギア:ヴォリューム奏法(ヴァイオリン奏法)を機械的に作り出すエフェクター。ピッキングのアタック音を消すことが出来るということで、面白い効果が期待されたが、処理能力を超えるスピードのパッセージには対応できなかった。とあるメーカーのカタログで“早弾きにもついてくる”と書かれていたが、そのコピーの時代と今では早弾きのスピード自体に相当差があることを如実にあらわしている。最近フレットレスのギミックをつくるエフェクトとしていくつかのデジタルエフェクターに搭載されてはいる。
・ディメンション:次世代コーラスマシンとしてBOSSが出していた。音ユレのないコーラス効果がうたい文句だったが、音色がプリセットの4つのみにもかかわらず、デジタルディレィと同じ価格であったため殆ど売れなかったようだ。その当時、高音質高性能のコーラスがすでにあったので、いつのまにかなくなってしまった。はっきし言って無意味にちかいコンパクトエフェクターであった。
・エレクトリックピック:モーリーというメーカーのエフェクターに付属していたもの。現在でもそのメーカーは存在するが、1980年頃まではなんでもペダルエフェクターにするという恐るべきメーカーだった。ディストーション、ディレィ、コーラス、フランジャー、フェイザー等など、ほとんどすべてがフットペダルであった。そしてエフェクトの掛かりを良くするという名目で、ケーブルの付いた専用ピックを標準装備して、それを本体に結線するように指定したのである。つまり、ピッキング段階から本体が動作する為に、ピックにもセンサー的なものを取り付けたわけである。ギターのみならずピックも結線してあるという、一種お茶目なヴィジュアルをかもし出していた。今の人たちには理解不能なアタッチメントであろう。
・トリプルコイルピックアップ:ハムバッカーはシングルコイルがふたつ並んだような形状をしているが、それにもうひとつくっつけたのがこのピックアップ。様々なフェイズアウトトーンが出せるというのが売りだったようだが、ピックアップがバカでっかくなるのと、フェイズアウトトーンの種類が多すぎて(3シングルのそれぞれと1シングル1ハムバッカーのハーフトーン)セレクトスイッチが3つほど付いてわけわからない状態になるため、ユーザーがつかなかった。
ナレーター:まだまだありますが、それぞれが存在していた時代の人たちが真剣になって考案したものばかりです。画一化されつつある現在に比べれば人間味もユーモアも今以上にあったんでしょうねぇ。