2005/7/15
作者:二本出ての二本目に突入するのだ。
おんがくだんぎQ&A〜ギター編
Q:ピッキングとフィンガリングの使い分けはなにか決まりがあるのですか。
A:基本的には無いと思いますが、フレーズによっては必然的に決まるものもあります。例えば“コブシ”とよばれるフレーズはピッキングで行うとスムーズさに欠けますし、アクセントをつける場合はピッキングじゃないとつきません。要はフレーズや自分のノリ、テクニック等から使い分ければいいのです。もっともあんまし深く考えないほうがいいでしょう。
Q:弦高は低いほうがいいと言われたのですが。
A:最近弦高を低くセットする人が増えているのは確かです。低くセットすれば速いフレーズにも対応しやすく、フィンガリングもやり易いというメリットはたしかにあります。しかし最近のギタリストのフレーズの傾向として、ベンディングを使った一昔前で言うところの“色気”のあるフレーズを弾く人が少なくなったということも言えます。つまり、弦高が低くなったためミュートの処理が難しくなり、結果的にそういうフレーズがオミットされてしまったわけです。また、P.A、エフェクトの発達により強弱をつける必要性も少なくなった為、(奏法自体が違うのですが、ジャズ系や、フォーク系、クラシック系のギタリストは結構高めにセットしてあります。)低い弦高でも対応できるようになったわけです。本来好みの問題ではあるのですが、高めにセットするほうが上達すると思います。
Q:ジョーパスのようなコード奏法をマスターしたいのですが、あれだけ様々なコードを覚えなければならないのでしょうか。
A:結論的にいうと、そういうことになりますが、ただ覚えただけで使いこなせなければ意味がありません。ジョーパスの場合、ソロアドリブ芸術といわれるジャズの世界に於いて、フレーズの中に変幻自在にコード弾きを組み込んでいけるからこそ、第一級のミュージシャンとして君臨しているわけです。そこには理論を超えたものがあるのですが、いきなしトライしても100%ムリでしょう。では、どのようにすればいいかというと、基本として様々なコードフォームとそのフォームによって生まれる雰囲気を覚えます。この際コードネームは無視してもかまいません。次にフレーズの音の流れに添った音をもつフォームのコードを入れていきます。厳密にいうとバックの和音的アプローチを計算にいれておかなければなりませんが、雰囲気が自分の感性に合ってればまずOKとします。後は、色々試してみてテンション感覚などを養えば、おのずとフレーズの中に様々なコードを挿入することができるでしょう。尤も理論的には問題も起こるでしょうが、コード奏法の第一歩としてこの方法があります。
Q:スウィープピッキングがうまくキマらないのですが。
A:ミュート奏法をやってみて、各弦が独立したミュート音が出ればピッキングはOKです。後はフィンガリングの問題です。この奏法はほとんど慣れといっていいでしょう。乱暴な言い方ですが、始めの音と最後の音以外は少々アバウトでも差し支えありません。要はスムーズさが一番のポイントでしょう。
Q:練習の時、座って弾いています。
A:バンドでライヴをするのなら、特殊な場合を除いては立って演奏すると思いますので、ストラップを使って立って練習したほうがいいでしょう。
Q:自宅条件でアンプを使わずに練習しています。
A:エレクトリックギターの場合、練習時アンプに通すのは必須です。ただ、音が出ると困る場合、簡易のヘッドフォンアンプを使えばいいと思います。
Q:ギターを今より上手くなる方法を教えてください。
A:自分のテクニックやセンスに欠けているものを探しだせばいいでしょう。手近な方法としては嫌いなミュージシャンをコピーするのがいいでしょう。
Q:譜面が読めません。ただプロのインタビューなんかでも読めない人が多くいるようなので、いいかと思うんですが。
A:プロとしてやる場合を除いては読めなくてもかまいませんが、作編曲や他のバンドに加入したり手伝いをしたりする場合、読めないと困ることがあります。著名なプロが読めないと言っているのは初見奏(初めての譜面を即座に演奏すること)が苦手とかいう意味であって、読譜が全くできないわけではありません。
Q:タブ譜の間違いが多くてコピーできないのですが。
A:市販の譜面は間違いの宝庫といっても過言はありません。(採譜業の方々には悪いですが)譜面はひとつのメモ的なものとして捉えて、あくまでも自分でコピーすることをお勧めします。
作者:三本立てはいくらなんでも長すぎるということで、このへんにしておこう。では、また次回まで。