2005/7/3

「苦し紛れの“おんがくだんぎ”」  

K:おんがくだんぎ・・・、ますますネタがなくなったわよ。どうしようかしら。
 おんがくだんぎ〜フラメンコ&ブルース編
K:うゎ〜。いきなし課題を出されてしまった。・・・、んっんっん、よ〜し。受けてたってやろうじゃないのよ。
 おんがくだんぎ〜フラメンコ&ブルース編
昔からある音楽は結構お決まりな進行がある。その進行は作曲にも応用できるし、そのものズバリを即興でやることもできるから、覚えておいて損はない。しかし、これらは強いキャラクター性を持つために、とらわれすぎて作曲のスタイルと認知されると、そこから抜け出すのに苦労することにるので注意が必要である。
 ・フラメンコ進行:スペインの民謡でポピュラーな進行。おおまかには3種類ある。また、セブンスコードを用いないのが特徴。イメージとしてはマイナー系の固さを伴うコード進行である。
 @、EE:代表的な進行。古くは映画などで闘牛士の登場シーンなどのBGMに使われた。フラメンコギターをかき鳴らして演奏するスタイルが似合う。ただし、終止の感が薄く単体では使いにくい。また、アドリブを弾く場合、ハーモニックマイナースケールがハマりやすい。
 A、EE:@の進行に装飾的な要素をつけたもの。ハーモニックマイナースケールとナチュラルマイナースケールの両方を使い分けられる。循環コードとしての独立した機能を持つために、単体でも使いやすい反面、キャラクターが強いためメロディーをのせにくい。
 B、AmE:ベンチャーズなどで有名な進行。ウォークドントランなど、数々の曲で使用されている。日本人のポピュラー音楽の原点ともいえるほど使用されていた時期がある。マイナー循環コード進行のお手本のようなものだが、GFという進行はクラシック理論からは本来タブー視されていたものであるが、それを見事に打ち破ったものである。
 ・ブルース進行:TWXの3コードを使ったポピュラーな進行。ブルースは12小節をワンコーラスとするのが一般的である。ジャズなどにも取り入れられて演奏される機会が多く、プロのレギュラーメンバーのインプロヴィゼーションの試験の課題として出されることも多々ある。ブルーノートの関係上セブンスコードが積極的に使われるが、あくまで基本3コードであるため、応用範囲は広く、無限のアドリブフレーズを受け入れられるという懐の広さをもちあわせた進行である。プロを目指すならば、確実に理解しておかなくてはならない。
 メジャーブルース進行:CC(G)最後のCはドミナントモーションを使う場合Gに変わるが継続感がでるため、終止にならない。全てのコードに7thないし9thをつけてもよい。メジャースケール、ブルーノート(ナチュラル)ペンタトニックスケールのほかミクソリディア系(スコットランド音階)等のスケールも使用できる。
 マイナーブルース進行:CmCmCmCmFmFmCmCmG7FmCmCm(G7)最後のCmはG7も可。理由は前述のとおり。基本的にはメジャー進行をマイナーに変えたものと思えばよい。勿論全てのコードに7thをつけてもよい。但しCmの場合スケール構成上からハーフディミニッシュコード(Cm7−5)となることがある。9thの付加はマイナーの特性上あまりオススメできない。ブルーノートは5だけとなる。ドリア系のスケールが使用できる。
ブルース進行に於いては、様々な理論が展開されているため、ここに書いたものでは全体の一割程度の内容でしかない。全部書こうとするととてもここには収まりきらないのでこのあたりにしておく。
K:どうよ。とりあえず、書いてみたわよ。けども、扱うものが大きすぎて中途半端になっちゃったみたいね。でも、メンドウだからリテイクはしないから。わかんない人は専門書を読むのもひとつだけど、多分莫大な資料の数に嫌気がさすと思うわよ。懐が広いってのも考えものかもね。



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