2005/6/26
K:このコーナーもネタがなくなってきたわね。今日は何をかこうかしら。・・・やっぱ、用語編かしら。・・・と、安直に決めたところで“おんがくだんぎ〜用語編ぱーとU”
おんがくだんぎ〜60%未満が一般的な用語編
・アパーストラクチャートライアド:いわゆる分数コードのこと。ただし、一部の理論書に書かれているので多いのが、“コードの転回形”“ベース指定コード”であるが、それだけでは理論としては50%といったところである。あまり難しいことはここでは控えるが、要するに、分母のコードを保ちつつもそれとは異なるコードトーンやテンションノートをトライアドとして上部構造(分子コード)にしたものである。例外として“クリシェ”や“ペダルポイント”があるがそれらは後述する。例えばD/Cの場合、コードの転回形ではないし、ベース指定の場合は単なる経過和音として、ベースの使う音を制限するものとして捉えられるのだが、本来のアッパーストラクチャートライアドの理論からいくと、分母コードと分子コードがテンションとしてお互いの響きを補足して、緊張感や独特のサウンドをつくりだすわけである。乱暴だが、分子コードをギター、キーボード等のコード楽器が担当、分母コードは主にベースになるが、あくまでルート音としてではなくコードとして捉えなければならない。アドリブやメロディーは分子コードにのっとるのが普通であるが、テンション感を強めたい場合、分母コードにのっとることもできる。ヴォーカルライン対してはこのアプローチは少々難があるかもしれない。
・クリシェ:コード進行においてスケール的動きをする声部が生まれる。例えば、“C→G7”の繰り返しの場合、“C→D→E→F→G”といったラインができる。これをクリシェという。よく“C→G/B→Am→G→F→Em→Dm→C”といった進行があるが、これもクリシェの一種である。バッハの“G線上のアリア”で有名な手法である。(因みにG線上のアリアはinG)このパターンはベースラインがスケールにのっとってオクターブ下まで下降していくパターンなのだが、一部の理論書にはクリシェはこれ以外に無いような書き方をしているが、それだけでは理論としては40%といったところである。クリシェというのはコード進行によって生まれるスケール的動きをするカウンターライン(対旋律のことで、本来はメロディーに対するものだが、この場合はコード進行に対してのもの)のひとつのことで、ベースの下降フレーズだけではないということ。上行フレーズも存在するっこと。そして、オクターブすすまなければならないわけでもない。よって、高声部にでも使用されることもある。ストリングスなどの裏メロなどでも使用される。ただ、ベース進行として使われる場合が一般的なようだ。なお、前述のアッパーストラクチャートライアド的発想を用いると、お決まりパターンから抜け出ることも可能である。
・ペダルポイント:保続音のこと。チャーチオルガンのペダル鍵盤に由来する長く続くベースノートのこと。後に拡大解釈されてベース以外の声部においてもコード進行に係らず同一の音を保続することを言うようになった。単音の保続がペダルポイントと説明されているのが普通だが、これは説明としては50%である。ドローンサウンド(ルートと5度)もしくはルートと4度の複音のものも存在する。(ベースにおけるダブルストップ:補足用語で説明)ペダルポイントとしてわかりやすい例では、ハードロックで使われる低音弦のリフなどがこれにあたる。例えば6弦解放でズンズンやりながらコードが変化していくもの。マイケルシェンカーの“アームドアンドレディー”のリフなどがソレ。6弦解放のE音をペダルポイントとしてEm→D→Aと変化していく。基本的には分数コード表記はしない。ただ、最近ではペダルポイントによるリフは時代遅れ的な感があるようで、70年代から80年代前期までのアプローチ方法となっているようだ。補足として、高音域におけるペダルポイント(ソプラノ・ペダルポイント)などは、オーケストレーションを多用するグループなどで今でも使われている。
補足用語
・ダブルストップ:ベース奏法用語。二本の弦を同時に弾くこと。ドローンコードがよくつかわれる。コード感は低音の性質上あまり感じられないが、ルートのみの場合より迫力が増すことから、アクセント的に使われることが多い。近年、様々な特殊アプローチが普通に行われるようになったため、殆ど死語と化した用語である。ビートルズの“ホワイルマイギタージェントリーウィープス”でこのアプローチが聴ける。
K:長いと携帯で見れないからこのへんにしとくわね。といっても、多分ダメだと思うけど、あたしの知ったことではないからそのつもりで。